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CONTENTS
(1)血管新生とはなにか? (2)血管新生とガン (3)血管新生と乾癬 (4)血管新生とリウマチ様関節炎 (5)変型性関節症での血管新生
(6)血管新生と加齢性黄斑変性症 (7)血管新生のバランス (8)軟骨には血管新生の抑制能力がある
(9)軟骨にはマトリクス メタロプロテナーゼ(MMPs)の抑制能力がある
NO2
血管新生とガン
 平均的には一生の間に約40%の確率で何らかのガンをもつという。その中の80%のケースは固形ガンのため血管新生が惹起される。
 血管新生はいくつかの方法でガンを促進させる。血管新生は顕微鏡で見なければわからないくらい小さな腫瘍細胞塊へ酸素や栄養を供給し、代謝老廃物を運び去る。これが腫瘍細胞の増加へと導き、最初の腫瘍の成長段階である。血管新生は腫瘍の播種を促す。もとの腫瘍から腫瘍細胞が離れて血管内に進入し、遠くの臓器へと移動し、コロニーを形成、いわゆる転移の可能性を生じる。すなわち、小さな腫瘍が新たな血管新生を促進させ成長することになる。この現象は、その体が生存できなくなるまで繰り返されるという仕組みである。
 腫瘍の成長とその成長に必要な血管新生は植木の成長に似ている。植物は鉢内にある水分やミネラルを使って成長する。植物は水や栄養が与えられないと成長が止まり枯れてしまうのだが、これと同じように血管新生は酸素や栄養を腫瘍細胞に供給することによって腫瘍の成長をサポートしてしまうのである。
悪性の細胞は直径2〜3mmの塊を血管からの血液供給なしで形成できる。この細胞は酸素と栄養が必要なため、成長因子やサイトカインなどのシグナルを出し、血管新生のプロセスを引き起こし、腫瘍に向けて血管の成長を促進させる。
 化学療法などの従来の抗ガン治療はガン細胞塊そのものにターゲットが絞られていた。それに対して血管新生抑制物質は腫瘍の成長を促進させる血管新生を妨げるものである。いくつかの血管新生抑制物質は製薬産業により開発され、その中の一部が臨床試験に入っている。菌類やバクテリア、サメの肝臓、サメの軟骨などの天然素材の製品がいくつかある。  1998年5月18日発行の週刊誌TIMEでいくつかの血管新生抑制剤によるガン治療の特集もあった。
(巻末資料参照)


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