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CONTENTS
(1)血管新生とはなにか? (2)血管新生とガン (3)血管新生と乾癬 (4)血管新生とリウマチ様関節炎 (5)変型性関節症での血管新生
(6)血管新生と加齢性黄斑変性症 (7)血管新生のバランス (8)軟骨には血管新生の抑制能力がある
(9)軟骨にはマトリクス メタロプロテナーゼ(MMPs)の抑制能力がある
NO4
血管新生とリウマチ様関節炎
 リウマチ様関節炎は慢性の自己免疫症であり、手、手首、膝、足関節などの可動関節に影響するものである。また、リウマチ様関節炎の有病率は一般的に人口のおよそ1パーセントであり、女性3対男性1の割合で、女性に多くみられる症状である。
 リウマチ様関節炎は主に炎症性の症状で、炎症反応がマクロファージやTリンパ球などの炎症細胞の血管外遊走により関節腔自身の内側に始まる。これらの炎症細胞は周辺の関節液中の関節包膜に存在する毛細血管(関節液腔の関節腔を覆う微小血管)から出るものである。これらの炎症細胞が関節腔への進入により炎症因子と血管新生促進因子を生産させ、炎症反応や統制のとれなくなった血管新生を促進する(Kelley Harris 1993)。
 血管新生促進因子が関節腔の内側でさまざまな影響を及ぼす。まず、滑膜細胞が軟骨の表面への増殖を刺激する。滑膜細胞とは通常の関節構成要素で、関節腔の内側の層をなす関節腔を満たす滑液をつくる。関節腔の内側の滑膜細胞の増殖に伴い塊が形成され、この塊は滑膜パンヌスと呼ばれている。滑膜パンヌスが大きくなるとき、血管新生のプロセスが始まる。滑膜細胞は滑膜パンヌスの中に存在し、プロテアーゼとも呼ばれるマトリクス メタロプロテナーゼの特別な酵素を活発に生産、分泌する。これらの酵素は軟骨マトリクスを形成するコラーゲン繊維を攻撃し、分解する。




 さまざまな血管新生促進分子や炎症細胞促進分子は、コラゲナーゼの分解活性の結果として関節の軟骨から放たれる。その結果、関節腔の内側の炎症、血管新生、軟骨分解は悪化することになる。関節軟骨の分解は腫大や疼痛を誘発し、徐々に関節の動きを妨害する。

 関節腔の滑液内の炎症細胞の血管外遊走はリウマチ様関節炎の初期の現象である。炎症因子(FGF,VEGF,TNFα,ILー1)は滑膜パンヌスと新しい血管形成を引き起こす。滑膜パンヌス細胞は分解酵素を生産、分泌し、関節軟骨のコラーゲン繊維を消化する。この影響を受けた関節は腫大や疼痛を伴い機能が低下してしまう。
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