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CONTENTS
(1)血管新生とはなにか? (2)血管新生とガン (3)血管新生と乾癬 (4)血管新生とリウマチ様関節炎 (5)変型性関節症での血管新生
(6)血管新生と加齢性黄斑変性症 (7)血管新生のバランス (8)軟骨には血管新生の抑制能力がある
(9)軟骨にはマトリクス メタロプロテナーゼ(MMPs)の抑制能力がある
NO8
血管新生のバランス
 軟骨はさまざまな動物の体内を構成する極めて特別な組織である。おとなの哺乳類では、軟骨は合計体重の1%未満しかない。機能的にみると、軟骨は四肢の骨をコーティングする白いクッションとなっている。したがって軟骨は関節が動く際に、関節を保護する役割を果たす。
 軟骨は無血管すなわち血管から絶たれている。主にコラーゲン繊維でできておりケーブル状に構成している。このコラーゲン繊維があることにより、軟骨の強度及び弾力性を生みだしている。サメなどの動物では軟骨は完全な骨格構造を形成している。軟骨内に血管がないため、血管新生抑制因子を探求するために、このコラーゲン繊維を研究する、いわば探求チームが作られている。
 血管新生の分野における先駆者であるBrem & Folkman (1975)の報告によると、軟骨を角膜内に置くことによって、腫瘍片から誘引される血管新生を防ぐ物質が軟骨にあることを示した。実験の手順は角膜内に軟骨片と小腫瘍繊維の塊を隣り合わせに置く。このとき、腫瘍によって誘引される血管新生は軟骨の存在によって抑制された。この軟骨の腫瘍によって誘引される血管新生の抑制能力は、軟骨片が前もって沸騰された場合、その抑制能力は失われた。この実験では軟骨が血管新生抑制能力をもつが、これを引き出すためにはこの実験により軟骨が水で抽出されなければならないということになる。
 同グループはまた、この腫瘍によって誘引される血管新生を抑制する活性を鶏卵の漿尿膜を使ったモデルにおいても証明した。このモデルでは、腫瘍細胞が漿尿膜で起きる血管の形成を刺激した。新鮮な軟骨片を腫瘍細胞の近くの漿尿膜内に置いたとき、軟骨の周りに無血管ゾーンが確認された。また、漿尿膜内に置く前に、水で抽出された軟骨が煮沸されると血管新生抑制効果が喪失してしまった。実際に血管新生の抑制活性が水で抽出されることを確認するために、新鮮な軟骨を水溶性培養液で培養した。この水で抽出された軟骨成分を漿尿膜内に置くと、腫瘍によって誘引される血管新生が抑制された。
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