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CONTENTS
(1)血管新生とはなにか? (2)血管新生とガン (3)血管新生と乾癬 (4)血管新生とリウマチ様関節炎 (5)変型性関節症での血管新生
(6)血管新生と加齢性黄斑変性症 (7)血管新生のバランス (8)軟骨には血管新生の抑制能力がある
(9)軟骨にはマトリクス メタロプロテナーゼ(MMPs)の抑制能力がある
NO1
血管新生とはなにか?
 血管新生(angiogenesis)とは元々ある血管から新しい血管を形成することである。血管新生(angiogenesis)と脈管形成(vasculogenesis)はどちらも血管を形成するプロセスであるが双方を区別することが重要である。
脈管形成(vasculogenesis)は胚形成期の初期の段階にみられる最初の血管形成の過程をいう。この場合は、既存の血管から発生するものではなく中胚葉性の耐性細胞である血管芽細胞の分化によって発生する。
 血管新生は成人の正常な人体にみられる生理的な現象や、特定の疾患にみられる「新しい血管が形成されるプロセス」である。血管新生には、種々の分子や細胞のメカニズムによる、複雑なプロセスがある。
 解剖学的にいうと、典型的な血管の外包膜(基底膜と呼ばれ主にコラーゲン繊維で構成されている)の内側にある内皮細胞(血管の主な細胞構成要素)がひとつの層をなしている。血管内には赤血球(免疫細胞)や炎症細胞(白血球)、さらにさまざまな可溶性の栄養が循環している。
さまざまな要因のシグナル発生源が血管新生のプロセスを誘因する。
酸欠などの低酸素状態のあいだ、血管の形成を好む血管新生促進因子(成長因子、サイトカイン)が最寄りの血管にそのシグナルを送る。(ステップ1)
血管新生のプロセスでそのシグナルの発生源に向かって炎症細胞が血管外遊走して移動する最初の細胞現象がここでみられる。さらに血管新生促進因子が分泌されて炎症細胞がシグナル発生源に向かって増殖してゆく。(ステップ2)
内皮細胞の反応により、血管の基底膜を形成するコラーゲン繊維を消化するマトリクス メタロプロテナーゼという特別な酵素の分泌が促進される。増殖する内皮細胞がシグナル発生源に向かって移動し、ブリーチ(breach)を形成する。(ステップ3)
このブリーチに沿って内皮細胞が細胞外マトリクスを作り、その細胞外マトリクスと基底膜とで構成されて、機能的な新しい血管を完成させる。(ステップ4)
 もし仮にこのシグナルが腫瘍細胞から来ている場合、血管新生のプロセスが腫瘍に新生血管を形成させ、その結果、腫瘍の成長を促してしまうのである。
 新聞や専門雑誌のメディカルレポートで、ガンやリウマチ様関節炎に血管新生の関連が報告されている。血管新生そのものは病気ではない。事実、規則的な血管新生は通常の生理的な現象である。例えば、黄体形成時の排卵への反応でも生じるもので、成人の外傷が完全に治癒するために必要なものである。血管新生はまた心臓病からのときにも生じる。ところが、血管新生は次に示す血管新生依存症疾患の症状を悪化させるのである。




 現在血管新生依存症疾患として、約50種類もの疾病が確認されている。血管新生は血管腫、肥大性の瘢痕、歯周病、強皮症、角膜移植片の血管新生、新生血管性の緑内障などにおいて確認されている。血管新生はまた固形ガン、関節炎等、乾癬、加齢性黄班変性症の症状に密接な原因がある。
 それでは固形腫瘍、関節炎等、乾癬、加齢性黄班変性症などと血管新生との関連性について説明してゆく。
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